強力なジッタ―測定機能
ジッターとは、タイムベース・エラーと呼ばれる電子・通信分野の用語で、周期的な信号が基準クロック信号からどのくらいずれているかを示します。タイムベース・エラーは、DAコンバーターのアナログ出力に影響を与えます。通信リンク(USB、PCI-Express、SATAなど)では、サンプリングした信号の復元時に、ジッターの存在は好ましくありません。ジッターは、他の時間変化する信号と同様に、二乗平均平方根やピーク・ツー・ピークなどで定量化でき、スペクトル分布でも定量化できます。ジッター周期とは、信号の2つのピーク間の時間が変化する期間のことです。ジッター周波数は、ジッター周期の逆数です。ジッター周波数がシステムにほとんど影響しない場合は、低レベルのシステム設計では無視することができます。どのようなサンプリング・デジタル信号でも、復元時にサンプリング・クロックを知る必要があり、その情報がないと、復元された信号が不完全なものとなり、システムに深刻な歪みを引き起こすことになります。ジッターは、デジタル・ノイズの一種に属します。ジッターの主な原因は、電気信号の伝送時間が異なることです。どんな伝送線路にも静電容量があります。静電容量は、デジタル信号の立ち上がり、立ち下がりエッジに影響を与えます。(伝送線路自体の静電容量だけでなく、線路ペア間のクロストークや、電磁干渉(EMI)もジッターを誘発します。ジッタ―は、ADコンバーターやDAコンバーターのエラーの原因になります。)そのため、優れたデジタル伝送線路には、以下のような項目を考慮した設計が不可欠です。
1.ライン・キャパシタンス
2.ライン・ペア間のクロストーク
3. EMI対策
4.伝送線路の長さ
5.インピーダンス・マッチング
信号の伝送線路だけでなく、クロック信号の不正確さがジッターを誘発することもあるあります。例えば、物理的な激しい振動は、発振している水晶体にも影響を与えるため、クロック・ソース源から発生する矩形波は完全な矩形波ではなくなってしまい、クロックそのものにジッターが発生します。
RIGOL MSO8000シリーズは、デジタル伝送設計においてジッター測定を実施するのに適したオシロスコープであり、アイパターン測定機能も備えています。ジッター測定機能は、タイム・インターバル・ジッターとサイクル・ツー・サイクル・ジッターがあり、多様なクロック・データ・リカバリー・アルゴリズムに基づいて柔軟な測定が可能です。MSO8000は、研究開発現場のエンジニアのテスト能力を向上させることができる最も経済的なツールです。
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